雪の大谷が語る水と氷の物語


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室堂:雪の大谷へ春限定募集型ツアー(株式会社Travearth企画・実施)に6月1日(日)参加しました。
その内容をここでご紹介いたします。

朝8:30富山駅北口に集合し、貸切バスに乗り込み出発しました。ANAクラウンプラザホテルを回り、富山市の中心市街地の名水スポット『石倉町延命地蔵尊』へ立ち寄りました。
延命水は『平成の名水100選』で健康に良い水と言われ、まろやかで美味しい水です。中心市街地の商店(飲食店・和菓子屋等)でも延命水を使用しているお店が多くあります。
延命水が湧き出る場所の横を流れるいたち川ですが、立山の雪解け水から称名滝を経て流れる常願寺川を水源としています。かつて安政5年の大地震による水害の際、いたち川の川底から引き上げられた地蔵菩薩を祭ると洪水による疫病で苦しむ人々が回復したのが、延命地蔵尊の始まりと伝えられております。
立山山麓からの雪解水と思うと、ありがた味が増すような気がします。
ここでツアー用に作られたアルミボトルに水を組み、立山への気持ちが高まります。

 
立山を出発後はバスで常願寺川沿いを走行し、『立山カルデラ博物館』へと向かいます。立山は2012年に日本初の氷河が認定されました。この調査の最前線となったのが『立山カルデラ博物館』です。中へ入と2000年時に20mの高さを記録した雪の壁(2分の一スケール)を見ることができ、『雪の大谷』の想像以上の大きさ、迫力に期待感が高まります。カルデラ博物館の学芸員の方から立山の説明を受け、『雪の大谷』の積み重なる雪の層や、安政5年の水害の話、氷河の話などの説明を聞かせていただきました。2階にはカルデラ砂防工事で使用されているトロッコ列車のシュミレーターや、安政の大地震の説明ガイド、立山に生きる動物たちなどが展示されていて、子供から大人まで楽しむことができます。特に安政の大地震の凄まじさや水害による自然災害の恐ろしさを分かりやすく知ることができました。カルデラ博物館付近の立山駅には、熊王の清水が湧き出ています。立山の雄山に参拝する際、この清水を飲むものは立山権現の加護を受けたとされています。

博物館出発後、日本でもっとも高い(料金)とされる『立山有料道路』を通ります。大型バスで51,820円・
中型・小型バスで19,440円です。車窓から『立山杉、称名滝、弥陀ケ原湿原』の景観を楽しむことができます。最初に見えてくるのが標高1,000m程の美女平の『立山杉の原生林』です。ブナ林や立山杉の原生林に野鳥の宝庫でもあり、森林浴を楽しむこともできます。推定樹齢300年の巨木は迫力があり、幹回り6m以上の立山杉が147本あるそうです。
次に見える350m、落差日本一の『称名滝』を展望ポイントから眺めを楽しみます。やや遠くからではありますが、称名滝の全景を眺めることができる貴重なポイントです。雪の大谷の時期は水量も多く、横のハンノキ滝と並ぶ二つの滝を眺める事ができます。さらに進むと視界が開けてきて、『弥陀ヶ原湿原』(この時期は雪原)が広がります。『弥陀ヶ原ホテル』前でバスを降りて、弥陀ヶ原の雪原を眺めながらの昼食タイムです。まず雪を掘り、雪のベンチを作ります。そこにシートを敷き、横一列に並んで雪原を眺めながらお弁当をいただきます。このあたりの雪の深さを測ると、約2mでした。雪原は遥か遠くまで広がり、『剣岳』も美しく見ることができます。『室堂』まで上がると『剣岳』が見えにくくなるので、『弥陀ヶ原』は絶好のビューポイントです。果てしなく広がる大雪原はなかなか見ることができない景観です。
しばらく雪と戯れ、雪の大谷へ向かいます。

 

 

『雪の大谷』は標高2,450m、室堂ターミナル付近に存在する雪の壁です。人工的に積み上げたものではなく、自然と積み重なった雪の層であることが驚きです。積み重なった雪が上から重なり、固く固められていくとのこと。よく見るとざらめ雪・凍って固い雪・黄砂の層など時期ごとに階層が分かれているのが分かります。6月1日現在で雪の壁の高さは12m程でした。『雪の大谷』の見学前に、『みくりケ池』方面への雪上散策に向かいます。途中雪の壁に触れ、子供たちが雪の壁に記念コメントを掘ったりしています。
防水のトレッキングシューズは必須の『みくりが池』までの探索です。最初に見えてくるのが、凍って雪に覆われたみくりが池です。夏の『みくりが池』からの姿からは想像できません。一部氷が溶けたところが美しい色となっています。またこの辺りには雷鳥の巣があり、雪原となるこの時期は比較的よく見ることができます。雷鳥のオスは岩の上に乗り見張りをするため、写真が撮りやすいです。
時間がゆるせば日本一の標高にある温泉『みくりが池温泉』に入ることができますが、今回は休憩のみとしました。テラスのベンチからは『地獄谷』の景観を眺めることができます。夏の室堂とは全く違う世界が広がることに驚きながら、自然の美しさを満喫できました。
最後に雪の壁の横を歩いて記念写真を撮影し、帰路につきます。海外の観光者が多く、感嘆の声が上がります。間近で見上げると迫力が違います。

 

 

今回のツアーで感じたのは、この時期にしか見られない美しい自然の世界があるという事。雪の壁だけではなく、広大な弥陀ヶ原の雪原・凍ったみくりが池・見張りをする雷鳥・水量豊富な称名滝・雪原からの剣岳等、夏の立山とは全く違う世界を体験できるツアーでした。
このツアーの詳細は 株式会社travearth http://www.travearth.jp/top/catchcopy.gif
TEL/FAX: 076-456-3770 e-mail: info@travearth.jp http://www.travearth.jp/
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