富山型SDGs

TOUR ストーリー

富山型SDGsTOUR 産業観光&SDGsバスツアー

 

【ストーリー】
〝私たちはSDGsに貢献しています〟というと、グローバルな活動をしているのだなと感じると思います。

たしかにSDGsの目標を見ると、世界の貧困と飢餓・各地で起こる紛争やテロ・経済の停滞・大量生産・大量消費・大量廃棄による様々な資源の枯渇・脱炭素の問題等々、解決すべき問題は山積みです。

しかしながら、アジア(中国・インド等)で、人口増加による食料危機やエネルギー不足が課題の国がある中で、欧州においてはEU内での移民受け入れを推進する北欧等の国、また英国の様に移民を問題にする国があり、日本においては〝少子高齢化〟による地方の人口減少への対策は大きな課題となっています。

また、アフリカなどでは安全な水が手に入らず、貧困や飢餓が問題になる中、日本においては衣類や食品などの大量生産・大量消費・大量廃棄が問題になっているように、SDGsの課題は各国でギャップが生じています。これをさらに日本の都道府県・地方都市単位で考えると、さらに多様で複雑になってきます。

そこで富山型SDGsTOURでは、〝持続可能な地域づくり〟をメインテーマに、そしてサブテーマを〝4つ〟挙げて、富山型SDGs〟を、観光による地方創生と関連図けて、分かりやすく多くの方にご紹介したいと考えています。

サブテーマ①グローバルに考えてローカルを見て活動する
地方都市でグローバルな活動をしようとすると、できることは限られて活動自体難しくなります。SDGs=グローバルと考えるのではなく、地域に特化した〝ローカルな視点〟で、まずは地域の課題解決を考えます。
そして地域それぞれの課題解決が同時多発的に、それこそ世界中で起こることで、最終的にグローバルな課題解決につながっていくという考え方を基にし、地域の様々な課題について、SDGs(グローバルな)の観点で考えます。

②守りたいものに価値を付けて知ってもらう
地方都市には独自の文化(祭りや行事・風習・芸能・イベント等)、産業(陶芸・薬・特産品等)、芸術・工芸(絵画・彫刻等)、食文化(食の風習、特産品等)、自然環境(海・森・山・水等)、文化財(建造物等)など、多くの〝守りたいもの〟があると思います。それらはすべて地域の活力の源です。

もし、このような魅力が失われ、何も誇れるものがない地域になってしまった場合、その地域に残りたいと思う若者はいるでしょうか。地域の活力が損なわれることは地域の衰退につながり、その結果地域の人口減少を招き、持続可能性は失われることになります。
そうならないように、〝守りたいものに価値を付け、それを多くの人に知ってもらうこと〟が大切です。
※具体的に言うと、付加価値を前面に出して新たな商品開発を行う、文化や工芸の産業化、文化や文化財の価値を正しく伝えていくことなどが考えられると思います。

③イノベーション(新たな取り組み)に前向きに取り組むこと
SDGsは多様な課題解決を目指しています。しかしそのような課題解決は矛盾も起こります。例えば経済成長の為開発を行うなら、自然環境が破壊される、また気候や土地によっては、無理な地産地消が生産効率を下げ、多くのエネルギー・資源の消費による炭素排出増加が起こる可能性があります。
廃棄を減らすために、物を大切に使うと、特に建物・車・電化製品等においては、省エネや断熱等の問題で、結果的に炭素排出の増加やエネルギーの無駄が起こり得ます。
飢餓を防ぐために家畜の増やす場合、水や飼料(穀物・トウモロコシ等)の使用消費は増加するため、そもそも人の食料の農業生産を増やした方がいいのではという意見もあります。

また、環境を守るために開発や製造を制限すると、産業は発展せずに職がなくなり、貧困や飢餓が拡大し、結果治安が悪化してテロなどに繋がっていくなど、世の中はシンプルにはいかないものです。

そのような情勢中で、SDGsの17の目標を達成するには、新しいやり方や新技術を用いて、抜本的かつ複合的な問題解決を図らないと難しいと言えます。
新しいやり方に取り組むことは前例の否定につながることが多く、地方ではなかなか大変ですが、自ら考えて行動する習慣を身に付け、イノベーション(革新・新たなやり方)を前向きに捉える習慣をつけることが大切です。

④横の存在を意識し、包摂的に持続可能な地域づくりに取り組む。
包摂的とは、経済・社会において直接関係するライン(縦)以外の、別のライン(横)の存在を意識して取り込むことです。
③で述べた通り、従来のやり方以外の新しい取り組みイノベーションが不可欠ですが、包摂的な取り組みを行う事で、新しい技術と古い技術、また昔からあるシステムと新しいシステムを組み合わせることで、イノベーションが生まれることがあります。

実際には新技術や全く新しい仕組みなどは簡単に生まれるものではありません。あるものの組み合わせによってイノベーションを起こし、そのために横のラインとの連携を常に意識する必要があります。
北欧などではこのような考えを〝オープン・イノベーション〟として推進し、大きなプロジェクトに対して異業種連携のチームを構築する仕組みがあります。

欧州ではフードロスを防ぐために一流の料理人を雇い、廃棄が近い加工食品を調理するレストランが人気を得ています。まさに料理人の腕の見せ所で、安くて美味しくフードロスの貢献につながると好評だそうです。

また東南アジアの国では、村内で月額性課金の登録者を集めて、サービスを行う企業が、業者を雇い井戸を掘り、村の住民に水を提供するビジネスがあるそうです。初期投資が出せない住民にとってはありがたいサービスです。

これらの例は特に目新しい技術を用いるわけではありません。
縦割りではなく、多くの視点で課題解決に取り組み、共同体を構築して地域が持つ力を最大限に発揮し、地域資源を有効活用し、地域が支え合っていく事が重要になるということです。

最後に〝SDGsと地方創生〟についてです。日本はSDGs地方創生を結びつけることを推進しています。地方創生は主に、地方都市の衰退や人口減少等についての課題を解決する自立した地域づくりが目的です。
日本政府は富山市でも推進している〝環境未来都市構想〟など、自治体SDGsモデル事業補助金等等を用いて活動支援しているのです。

さて、最後に富山の地方創生とSDGsという観点で、地域の問題をいくつか考えてみましょう。

・人口減少問題で、富山独自の文化の伝承や、ものづくりの技術継承は難しくなるのではないだろうか。

・文化や技術が失われることにより、富山の魅力は損なわれ、活力を失っていくのではないか。

・活力が失われることにより、富山のあらゆる産業の源である天然資源を保全していく事ができなくなるのではないだろうか。

富山が持つ〝自然環境・天然資源・伝統文化〟〝経済・産業〟と結び付けることで、産業の発展と自然環境の保全を両立させ、次の世代へ繋いでいく。
そのために大切な規範を伝えて、〝地域のために考える〟きっかけをつくる事が富山型SDGsTOURの目的です。

おわりに・・・・
SDGs
の課題解決のための17の目標は、一見広くて、複雑で分かりにくいように見えますが、実際は間口は広くて、奥行きは深いのだと思います。

間口が広いという事は、誰にでも入りやすいということです。
あまり難しくとらえずに、自分のできる範囲で関わる事が重要で、あまり関心が持てない分野は、関わっている人を応援してあげればいいと思います。そして興味がもてるところには、より深く関わっていけばいいのではないかと思います。
まずはSDGsを理解してもらい、その輪を広げていく、パートナーシップが一番大切であると考えています。

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